世界のSTEAM教育事例

【目次】
アメリカのSTEAM教育事例
中国のSTEAM教育事例
シンガポールのSTEAM教育事例
まとめ
前回のブログ記事で、昨今話題になっているSTEAM教育とはどういったものなのか、日本ではどのような取り組みが行われているのかなどについて学びました。
今回はその続きということで、海外での具体的な取り組み事例について見ていきたいと思います。
色々調べていく中で特に個人的に興味を持った、アメリカ、中国、シンガポールの事例を紹介していきますね。
まずはアメリカから、行ってみましょう。
1. アメリカのSTEAM教育事例
アメリカのSTEAM教育の事例として代表的なものの一つに、「High Tech High」という学校があります。
カリフォルニア州に存在するこの学校は、PBL(Project-Based Learning)と呼ばれる課題解決型学習とSTEAM教育を掛け合わせることで、生徒たちが創造的かつ革新的な課題解決策を自発的に生み出す能力を養うことができるよう最先端の教育に取り組んでいる学校であり、世界的にも注目されている教育機関の一つのようです。
参考URL:https://www.hightechhigh.org/
「High Tech High」には、なんと教科書や定期試験、加えて決まった時間割がありません。
定期試験がないなんて学生の頃の自分が聞いたら小躍りしそうな話ですが、この学校は教科書等による教育よりも、頭と手を動かすことに重きを置いて教育を推進しているようです。
「学習の個別最適化」を図るため、生徒たちは年間を通じてプロジェクトや企画の制作に取り組みます。
実際に取り組まれたプロジェクトの例としては、以下のようなものがあります。

いかがでしょうか?
これらはほんの一部ですが、どのプロジェクトでも、困っていたり問題を抱えている人たちの気持ちやニーズを知るところから始めて、そこから真に解決すべき課題は何かを見出し、解決策を制作、発表していくことで、課題解決能力とSTEAMスキルを身に着けていくようです。
これらの教育体験は、テクノロジーの進化スピードが速く、常に変化し続けている現代において必要とされている自ら考え、行動できる人材の育成に大きく寄与するであろうことが想像できますよね。
先生が生徒に教え、教わったことを覚えることで評価される、という教育が当たり前の中で育った私にとっては、いきなりそんな環境に放り込まれたらついていけずに途方に暮れてしまいそうな気もしますが、小学生の段階からHigh Tech Highのような環境にいたら何の恐怖も感じずに当たり前に現代に必要なスキルを伸ばしていけるのかもしれないですね。
2. 中国のSTEAM教育事例
続いて、中国の事例について見ていきたいと思います。
中国においても他の国々と同様にSTEAM教育への関心が高まっているのですが、STEAM教育に活用できる教育ロボットを開発・販売していることで世界中から注目を集めているベンチャー企業があるようです。
「Makeblock」という企業をご存知でしょうか?
参考URL:https://www.makeblock.com/pages/homepage
中国のシリコンバレーとも呼ばれる深セン市を拠点に、2012年に創業した教育ロボットメーカーであるこちらの企業ですが、「mBot」と呼ばれる初心者向けのプログラミングロボットや、ホバークラフトにも変形するプログラミングドローン「Airblock」、あるいはプログラミング可能な電子ブロック「Neuron」など、幅広い用途に対応できる教育ロボットを開発しています。
特に「mBot」への注目度は高く、金属のパーツを組み合わせながらロボットを制作すると、自然にプログラミングについて学べる仕組みとなっているようで、ロボットがどのような構造・仕組みで動くようになるのかについて、実践を通して理解できる教材として活用されているようでした。

また、これらのいわゆるハードウェアと連携するソフトウェア(アプリやPCソフトなど)も提供しており、同社によれば、現在は140以上の国と地域、25,000以上の学校に同社の製品が導入されているとのことです。
もちろん日本の企業や自治体とも積極的に連携しており、家電量販店や百貨店などでも同社の教育ロボットが販売されています。
日本において今後さらにSTEAM教育が浸透していった場合、Makeblockの教育ロボットを日常生活で当たり前に目にするということがあるかもしれませんね。
3. シンガポールのSTEAM教育事例
最後に、シンガポールの事例について紹介したいと思います。
シンガポールは長期にわたって高い学力を持ち続けている国であり、2015年のPISA調査(OECDが進めている国際的な学習到達度調査)では、「読解力」「科学的リテラシー」「数学的リテラシー」の3分野で世界トップになりました。
そんなシンガポールの教育では、推論する力や探究する力などを身に着け、「知識を活用すること」に重きを置いているようで、もちろんSTEAM教育にも力を入れています。
「Science Centre Singapore」というSTEAM教育の有名施設では、1,000近くのSTEAM教育を体験できるアクティビティが揃えられています。
参考URL:https://www.science.edu.sg/
「学びに終わりはない」というコンセプトに基づき、対象年齢は設けられておらず、小さな子どものための体験教室「Kids Stop」や、「ヤングエンジニア&サイエンティスト アカデミー」のような専門家を目指す人々のためのプログラムが準備され、質の高いSTEAM教育を受けることができます。
また、STEAM教育を取り入れた学校「Futurum Academy」も注目されています。
参考URL:https://futurumacademy.com/
こちらはシンガポールで初めてSTEAM教育を取り入れた学校であり、4歳~18歳までの様々な年齢層向けにコンピュータープログラミングやデジタルアート、エンジニアリングデザイン、ロボット工学など、多くの革新的なコースが設置されています。
こちらの学校もPBLを中心とした学習方法となっており、問題解決に焦点を当てるだけでなく、生徒自身が問題を明確にするための情報収集能力やコミュニケーション能力を高めることにも注力しているようです。
STEAMのコンセプトに基づき、それぞれにゴールを定めているのも印象的でした。

こちらの学校では、期間限定ではありますが無料体験授業を受けることも可能なようです。
子どもが小さな頃からSTEAM教育に触れることは、その後の人生に大きな影響を及ぼすかもしれません。
興味がある方はぜひサイトをご覧になってみてくださいね。
4. まとめ
以上、少数ではありますが、STEAM教育の海外事例について紹介してきました。
率直な感想としては、「日本と比べて進んでるなぁ」と感じましたが、日本ではSTEAM教育の推進はまだ始まったばかりですし、日本のSTEAM教育がこれから進歩していくために、参考にできる海外事例が豊富であることは、日本らしいSTEAM教育の在り方を確立していくことにも役立つのではないかと思いました。
今後、日本にもSTEAM教育に触れられる施設や教育機関が増えていくと良いですよね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


